FC2ブログ
海外脱落組のお気楽物理学者
チェコの大学の未来
2006年11月27日 (月) | 編集 |
チェコに滞在中に共同研究者のチェコ人のポスドクK君と飲んだのですが、飲んでいる中でチェコの大学の未来について話が出ました。

この話に入る前に少しチェコにおける私の分野についての背景を述べておきます。少なくとも私の分野では、かつての東欧圏(チェコ、ポーランド、ハンガリーなど)にポスドクに行くという例はあまり多くありません。ポスドクの応募に際しては、自分の分野をやっている教授を探してそこに応募するというのが一般的なのですが、私の分野は東欧圏ではそれほど盛んではないので、知られていないし出す人も少ない。更に、西側諸国に比べて給与が低いということもこの状況を作り出しています。私はそこにうまく転がり込んだということになりますが

加えて2年間いた私の印象では、私の分野(私は理論研究)で指導的な立場を担う教授がチェコには少なすぎます。それゆえ、若手の人材が育たずに教授の高齢化が進んでいっています。また、その為に学生は理論を志すのではなく、別の分野(実験分野)に流れていってしまいがちです(実験の分野ではそれなりに人材は出ている模様ですが)。私のチェコのときのボスは数少ない理論の教授であります。

若手で理論を専攻する教授は、プラハではなくブルノというチェコの第2都市にいます。2度ほど会って議論をしたことがあるのですがとってもよい方です。この教授はスウェーデン人で、アメリカで4年ほどポスドクをやった後にチェコに来られた方です

K君とは、チェコの大学事情の話の中で教授の高齢化が進んでいることが話題の一つに出たのですが

ま:「ブルノの教授とかは若いし、彼のもとで育った人材が出て行けば変わっていくんじゃないのかなあ

K君:「んー、でも彼はとっても優秀だし、いつかはチェコを出て行ってしまうと思うけどね。お前も知っての通り、チェコで外国人が暮らしていくのは、楽ではないし給与も低いしね

まー、給与が低いのはそうですが海外で生活する厳しさはどこに行ってもあると思いますけどね

後、彼が言うには古参の教授はこれまで通り自分達の思うように大学をコントロールしていきたいから、行わねばならないであろう大学改革は行われていないということ。保守的なままなんですね。

その他の話題としてはお金がらみのこと。チェコというのは給与は西側に比べて低いのですが、研究予算はかなり豊富にあります。日本と比較を出来るほど知りませんが、チェコの給与体系から考えると、破格と言ってもいいということはわかります。彼の話では、このお金は正しく使われていないといいます。ある部分は賄賂に回ってしまっているとか。共産時代は賄賂で流れていた事務処理がここで残ってしまっているということでしょうか

彼との話やおいらの経験などを通して、チェコの大学がこの先よくなっていくのかどうかは今のところ不透明な感じがします。私の分野の人材を育てる基盤が希薄なので、アメリカなどに渡った優秀な人材が戻ってくるといいんでしょうが、給与体系などの理由から難しいんでしょうね

ちとまとまりのない文章になってしまったな

banner_02.gif1日1クリック応援よろしくお願いします