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海外脱落組のお気楽物理学者
受賞を辞退したわけ
2006年11月30日 (木) | 編集 |
数学の世界では、(3次元)ポアンカレ予想と呼ばれるものがあります。これは何かというと

「単連結な3次元閉多様体は3次元球面に同相である」

という予想で、ながーいことこの予想が正しいかどうかという証明が模索されていたんですが、最近ロシア人数学者グレゴリー・ベレルマンって人が証明を与えました(証明は検証中らしい)。んで、彼はその功績により今年の8月に数学のノーベル賞であるフィールズ賞を授与されたんですが、なんとこれを辞退しました。このニュースを知っている人は多いんじゃないでしょうか?ちなみにこのポアンカレ予想は100万ドルの懸賞付き問題で、それも彼は辞退しています。理由は一応彼の口から語られていますが、積極的に辞退する理由なのかおいらにはイマイチわかりません。

その理由がニューヨークタイムズだかなんだかに最近出ていたと同僚のJ君が教えてくれました

その記事を書いた記者によると、理由は他の数学者と関係があるということ。その数学者とはシン・トゥン・ヤウって人です。この人は Calabi-Yau多様体とかでとーっても有名な人で、現在はハーバード大学の数学の教授です。んで、なんで彼がベレルマンの受賞拒否の理由になるのかというと、彼はベレルマンの仕事を自分も大きな寄与をしていると言ったからだとか。もうちっと詳しく言うとこうです。ベレルマンの論文は、式は書いてあるんだけどあまり詳細がないらしく、ヤウはそのレビュー論文みたいなものを書いたそうな。もちろん詳細はないといっても、ほとんどの数学者は証明は彼の論文の中で行われたと信じているし、ヤウの論文はそういう意味でほんとレビューなんだそうです。なのですが、どこぞの会議でヤウが自分の発表の中で「私のポアンカレ予想への寄与は35%ある」とか言ったらしく、そういう事情を知ったベレルマンが世の中の汚さを見て受賞を辞退したというのです。

そんなベレルマンは受賞前に、彼の勤めていた研究所をくびになっています。受賞前なので、受賞を辞退したからくびってことはないし、純粋に事務的な問題でくびになったそうです(ほとんど研究所に来なかったからだとか)。そして彼は今サンクトペテルブルグの郊外に母親と二人で年金暮らしをしているそうな。100万ドルを辞退するほど、世の中の汚さに辟易としたということなのでしょうか

最後に、先週の日曜から始まったクリスマスイルミネーションの写真を(無理矢理な話題の変え方

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上の飾りはしょぼいけど、こっちは少し豪勢?

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ツリーには子供のメッセージみたいなのが吊るしてありました

あ、ちなみにこれ朝の8時半ぐらいの写真ね

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