
中国では北京オリンピックが現在盛り上がっていますが、紛争状態に入った国があります。カスピ海に面する国、グルジアです。グルジアでは、現在、ロシア軍が進駐してきて、一触即発状態になっています。
そもそもこの紛争、グルジアがロシアへの併合を目指す南オセチア州を完全に支配化におくために軍をすすめ、併合を支援するロシアがそれを阻止、排除するという構図で始まったのですが、ロシア軍に圧倒されて、グルジア軍はオセチアから撤退しただけでなく、グルジア領内、そして首都トビリシの近くまでロシア軍の進駐を許しています。
これだけ聞くと、先に手を出したグルジアが悪いという感じですが、そうではないとモルドバ人同僚は言います。彼は、ロシアで博士を取って、ロシア語もぺらぺら。ソ連時代のモスクワにいたので、よーくロシアのことが分かっているようです。
彼の話によれば、ロシアが周到に準備した結果として、グルジアに手を出させたということです。現に、ロシアはかなり前から、ロシアとグルジア国境近辺には、多くの軍を配置し、新兵をベテラン兵に入れ替え、訓練を重ねさせてきたと彼は言います。そして、グルジアに色々な圧力をかけて、手を出させるように仕向けたというのです。
そんなロシアの目的は何でしょう?
グルジアは旧ソ連の一部だったわけですが、ソ連崩壊後、EUなどの欧米国家との距離を縮める傾向にあり、旧ソ連の国家は手元においておきたいロシアと緊張状態にあります。特に、元グルジア大統領シェワルナゼ、現大統領サーカシビリは欧米への接近を進めてきました。ロシアとしては今の大統領に辞任してもらい、ロシア寄りの大統領になって欲しいわけです。
そのために、軍をグルジア内に進め、更なる圧力をグルジアにかけています。停戦に合意したにもかかわらずに、撤退もせず、グルジア内の町と町を移動するのみ。そうやって、彼らは待っているのです。グルジア側が手を出してくるのを。そうなれば、ロシアはグルジアを攻撃する理由を得ます。そして、首都トビリシに侵攻、現大統領を引き摺り下ろすというシナリオを考えていると思われます。
今のところ、グルジア側は手を出していません。国際世論もあるので、ロシアは長いことグルジアに軍を駐留させておくことは出来ないでしょう。
しかし、このロシアの手口、ソ連時代から全く変わっていません。第2次世界大戦でフィンランドに侵攻した時も、フィンランドが手を出したと言い出して、フィンランドに宣戦布告。1968年のチェコでは、改革を進めようとしたドゥブチェク第一書記を、ワルシャワ条約機構軍を使い圧力をかけ、そしてプラハへの軍事介入。結果、彼を引き摺り下ろしました。
今回のことで、ロシアはやはり何も変わっていないと感じました。
グルジアがこれ以上、彼らの罠に落ちることなく、紛争が早く終結する事を祈ります。
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そもそもこの紛争、グルジアがロシアへの併合を目指す南オセチア州を完全に支配化におくために軍をすすめ、併合を支援するロシアがそれを阻止、排除するという構図で始まったのですが、ロシア軍に圧倒されて、グルジア軍はオセチアから撤退しただけでなく、グルジア領内、そして首都トビリシの近くまでロシア軍の進駐を許しています。
これだけ聞くと、先に手を出したグルジアが悪いという感じですが、そうではないとモルドバ人同僚は言います。彼は、ロシアで博士を取って、ロシア語もぺらぺら。ソ連時代のモスクワにいたので、よーくロシアのことが分かっているようです。
彼の話によれば、ロシアが周到に準備した結果として、グルジアに手を出させたということです。現に、ロシアはかなり前から、ロシアとグルジア国境近辺には、多くの軍を配置し、新兵をベテラン兵に入れ替え、訓練を重ねさせてきたと彼は言います。そして、グルジアに色々な圧力をかけて、手を出させるように仕向けたというのです。
そんなロシアの目的は何でしょう?
グルジアは旧ソ連の一部だったわけですが、ソ連崩壊後、EUなどの欧米国家との距離を縮める傾向にあり、旧ソ連の国家は手元においておきたいロシアと緊張状態にあります。特に、元グルジア大統領シェワルナゼ、現大統領サーカシビリは欧米への接近を進めてきました。ロシアとしては今の大統領に辞任してもらい、ロシア寄りの大統領になって欲しいわけです。
そのために、軍をグルジア内に進め、更なる圧力をグルジアにかけています。停戦に合意したにもかかわらずに、撤退もせず、グルジア内の町と町を移動するのみ。そうやって、彼らは待っているのです。グルジア側が手を出してくるのを。そうなれば、ロシアはグルジアを攻撃する理由を得ます。そして、首都トビリシに侵攻、現大統領を引き摺り下ろすというシナリオを考えていると思われます。
今のところ、グルジア側は手を出していません。国際世論もあるので、ロシアは長いことグルジアに軍を駐留させておくことは出来ないでしょう。
しかし、このロシアの手口、ソ連時代から全く変わっていません。第2次世界大戦でフィンランドに侵攻した時も、フィンランドが手を出したと言い出して、フィンランドに宣戦布告。1968年のチェコでは、改革を進めようとしたドゥブチェク第一書記を、ワルシャワ条約機構軍を使い圧力をかけ、そしてプラハへの軍事介入。結果、彼を引き摺り下ろしました。
今回のことで、ロシアはやはり何も変わっていないと感じました。
グルジアがこれ以上、彼らの罠に落ちることなく、紛争が早く終結する事を祈ります。

