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海外に10年在住後帰国。2020年に男の子のたーくんを養子に迎えました。子育てと普段の生活を面白おかしくつづります。
科学予算仕分け
2009年11月26日 (木) | 編集 |
日本では、予算削減のための「仕分け作業」が行われていますが、科学の分野は大きな標的で、多くの分野のプロジェクトが廃止、もしくは予算削減をされることが「仕分け人」によって決められました。最終決定は内閣がするとか(最初は仕分け人が最終決定する予定だった?)、一体どっちが最後に決めるのか訳分りませんが、いずれにしてもこれが最終決定なら日本の科学は大きなダメージを受けることになります。

緊急事態ということで、多くの科学者が反論を始めました。 国立大学法人10大学理学部長会議が緊急提言したり、今日はノーベル賞物理学者、フィールズ賞受賞学者が東大で討論会を行い緊急声明を出しました。この討論会には会場に入りきらなかったぐらいの大勢の人が集まったみたいで、関心の高さを伺わせていました。私の分野の研究所にも関連の緊急声明が出されていました。Natureにも関連記事が出ていました。


実はチェコも人事ではありません。チェコ政府は科学予算配分を決めるための新しい基準を導入しました。その基準は特にチェコ科学アカデミーとその所属研究所に不利(?)なものだったらしく、かなりの予算が縮小されたようです。チェコの科学アカデミーは、チェコの中でかなり大きな科学研究の組織なので、そのダメージはかなり大きいようです。科学者の反発も大きいです。一方、私の所属する大学の方は今年は予算は減らされなかったようですが、来年は果たしてどうなるかわかりません。予算が削られた時に、まず首を切られるのは外国人です。海外に居る外国人はいつも弱い立場なのです。私は、その事を想定して今後の活動を行うべきかなと思っています。

ちょっとかたい話だったので、最後に和む写真を(ひょえ)

s-IMG_8618_20091126072449.jpg

どうしてこうなった(ひょえ)

日本の科学もそう言われないように!(いかり)

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コメント
この記事へのコメント
まーさん,どうもご無沙汰しております(m○m).チェコ生活も開始してなにかと大変でしょうが,寒い時期だけにどうぞお体を大切にしつつ,乗り切っていただければと願っています.それにしても日本食,早く自炊したいですよね~(うふ)

さて今回の仕分けはあまりにひどい事態なので,私も気づいたら毎日情報をチェックしてます.「ノーベル賞物理学者、フィールズ賞受賞学者の討論会」もネットで観ましたが興味深く,なにより便利な時代になったとおもいました.一方でチェコの研究環境も,なかなか大変そうですね..外国人研究者や学生の立場は弱いので,まーさんの心配も共感してしまいます.

わたしの研究室も最近は大学からの支援カットで,数年後には研究室の場所を退去しないといけない可能性がでてきました.その数年後まで自分がここにいるとはおもいませんが,せちがらい話です.おかげで最近は,研究よりもどこでグラントを獲得するかの話題が多くて,なんだかなあと思います.こちらのグラントは一月末提出のものが多いようですので,現在皆さん作戦を練っていますが,どうなることやら.

と,つい愚痴ってしまいましたが,どこも同じような問題がありますね.景気がいいのは,オバマ政権が研究費増加を宣言したアメリカくらいでしょうか?お金も大事ですが,まーさんが書かれているように「どうしてこうなった」と言われないよう,自分のできる範囲で研究の質をあげていきたいです.それにしても今日は,すっかりまじめなコメントになってしまいました(ぺこ)
2009/11/26(木) 10:34:12 | URL | non #NkOZRVVI[ 編集]
■nonさん、

ご無沙汰しております。コメントありがとうございます(ぺこ)

日本は科学者が立ち上がってなんとかしようと頑張ってますね。それを「なすすべもなく」と書きたてるマスコミもいたり、何とも情けない限りです。

チェコの方は、私は3年契約のサインをしましたので、3年は安泰であると思います。それ以降はこの3年の働きによると思うので、論文を書くなりグラントをとるなりして貢献しようかなと思っています。なんとか生き残らなくては。

フィンランドも大変な状況のようですね。グラントをとれることをお祈りしております。お互いがんばりましょう!(いかり)
2009/11/27(金) 05:55:25 | URL | まーらいおん #aIcUnOeo[ 編集]
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